Windows SDK リリース ノート
1. ようこそ
Microsoft® Windows® Software Development Kit (SDK) for Windows Vista™ をご利用いただきありがとうございます。Windows SDK には、Windows アプリケーションの開発に役立つドキュメント、サンプル、ヘッダー、ライブラリ、およびツールが収録されています。Windows SDK に収録されているドキュメント、サンプル、およびツールは、Windows Vista、Windows XP Service Pack 2 (SP2)、Microsoft Windows Server 2003 Service Pack 1 (SP1) の各バージョンの Windows のアプリケーション プログラミング インターフェイス (API) に基づいて作成されています。プラットフォームによってはサポートされない API もあります。サポート対象のプラットフォームについては、各 API のドキュメントを参照してください。
日本語版 Windows SDK は .Net Framework 3.0 開発のために必要となるドキュメント(WF、WCF、WPF、.Net Framework 2.0 など)と SDKインストーラを日本語対応にしたバージョンです。 本リリースではサンプル、 ツール類および一部ドキュメントは英語です。
注意 : 本リリースは、最初に公開された Windows Vista および .Net Framework 3.0対応の英語版 Windows SDK リリースをベースに開発されています。 また、その後リリースされた英語版Windows SDK Update for Vista には対応していませんが、アップデートの主要内容である Visual Studio 2005 Service Pack 1 で提供されたVista の新しいセキュリティ機能 「Address Space Layout Randomization(ASLR)」に対応したコンパイラが含まれています。
また、インストール前に以下の注意事項およびインストールについてのセクションをご確認ください。
- 日本語版 Windows SDK をインストールする前に、英語版 Windows SDK をアンインストールしておく必要があります。
- Windows SDK は、Setup.exe を使用してインストールする必要があります。個々の MSI からのインストールはサポートされていません。
- すべてのログは英語で生成されます。
関連ツール
Microsoft では、次のような無償の開発ツールおよび開発リソースを提供しています。
- Microsoft Visual Studio Express。趣味でプログラミングを楽しむユーザーや初心者、学生などを対象とした、軽量で使いやすいツールです。無償で利用できます。
- Microsoft Windows PowerShell。IT プロフェッショナルの生産性を大幅に高めるコマンド ライン シェルとスクリプト言語を提供します。IT 管理に最適な最新のスクリプト言語、130 を超える標準コマンド ライン ツール、一貫した構文とユーティリティを特徴とする Windows PowerShell は、システムの管理作業をさらに容易にし、自動化を促進します。
- Microsoft .NET Framework 3.0。Windows の最新のマネージ コード プログラミング モデルです。以前は、WinFX と呼ばれていました。.NET Framework 2.0 の強力な機能に、Windows Presentation Foundation (WPF)、Windows Communication Foundation (WCF)、Windows Workflow Foundation (WF)、Windows CardSpace (WCS) という、4 つの新しいテクノロジが融合されています。WCS は、以前は "InfoCard" と呼ばれていました
- LUA Buglight™。Windows XP、Windows Server 2003、または Windows Vista 上で動作するデスクトップ アプリケーションに存在する管理者権限の問題 ("LUA バグ") を特定することを目的とした、開発者と IT 専門家 (システム管理者) 向けのツールです。問題の特定の原因がわかれば、非管理者権限でも正常に機能するように、アプリケーションのソース コードを修正するか、構成を変更するだけでよいため、バグを容易に解決できます。
- Microsoft Data Access Components (MDAC) SDK。ADO、OLE DB、および ODBC を使ってアプリケーションを構築する開発者を対象としています。x86、IA64、AMD64 の各プラットフォーム向けに、最新のドキュメント、ヘッダー、ライブラリ、タイプ ライブラリのほか、最新のサンプル アプリケーションと開発ツールが収録されています。MDAC 2.8 SDK は、MDAC 再頒布可能パッケージでの使用を想定して作成されています。
- Windows Vista デベロッパー センター は、製品開発に関する公式サイトです。ここでは、製品情報、最新情報、ツール、コード サンプルなどが提供されています。
2. マイクロソフト ソフトウェア ライセンス条項
Windows SDK に収録されている内容は、お客様 (エンド ユーザー) に使用が許諾されます。お客様による SDK の使用には、本 SDK の \License
サブディレクトリに格納されているマイクロソフト ソフトウェア ライセンス条項 (以下「EULA」といいます) の条項が適用されます。本 SDK をご利用いただくためには、EULA の条項を読み、あらかじめ、同意していただく必要があります。EULA の条項に同意いただけない場合、本 SDK を使用することはできません。
3. サポートされるコンパイラ、プラットフォーム、関連ソフトウェア
このバージョンの Windows SDK は、Microsoft ® Visual Studio ®2005 の製品版をサポートしています。Visual Studio の Express Edition は、Visual Studio Express のサイトから無償でダウンロードできます。
このバージョンの Windows SDK に収録されているサンプルは、x86 プラットフォームおよび x64 プラットフォームでのビルドと実行がサポートされます。このバージョンでは、IA64 プラットフォームはサポートされません。
4. ダウンロードとインストール
Windows SDK をインストールする前に、「Microsoft Update」から最新の更新プログラムと修正プログラムをダウンロードし、インストールしておくことを強くお勧めします。
4.1 ダウンロード
このバージョンの Windows SDK は、DVD ISO イメージとして入手できます。
Windows SDK の DVD ISO イメージを ダウンロード センターから入手した場合、SDK を直接ハード ディスクにインストールすることはできません。別途、ツールが必要です。詳細については、以下のインストール手順を参照してください。DVD ISO イメージからインストールする場合は、最低でも 1.4 GB の空きディスク領域が必要です。十分な空きディスク領域がない場合は、SDK のカスタム セットアップ オプションを使用して、必要なコンポーネントだけをインストールすることもできます。
4.2 インストール
プレリリース版の Windows SDK は、このバージョンの SDK をインストールする前に、すべてアンインストールすることをお勧めします。なお、アップグレード オプション画面には、複数の Windows SDK 製品が表示される場合があります。[プログラムの追加と削除] にアクセスし、Microsoft Windows Software Development Kit を探して、[削除] (Windows XPSP2 および Windows Server 2003 の場合) または [アンインストール] (Windows Vista の場合) を選択すると、すべての Windows SDK 製品が削除されます。
このバージョンをインストールする前に、WinFX Runtime Components 3.0、WinFX SDK、プラットフォーム SDK、Windows SDK、.NET Framework 再頒布可能パッケージ、Microsoft Visual Studio®、およびその依存ファイルのプレリリース版をすべてアンインストールするか、またはクリーンな状態のコンピュータにインストールしてください。古いコンポーネントが競合することによって、セットアップでエラーが発生したり、インストールしたコンポーネントで不具合が生じる可能性があります。
Microsoft Windows XP Service Pack 2 または Microsoft Windows 2003 Server Service Pack 1 上にインストールするには
- Windows SDK に収録されている .NET Framework 3.0 関連のコンポーネントをインストールする場合は、ダウンロード センターから .NET Framework 3.0 をインストールしてください。
- DVD ISO イメージを作成した場合は、SDK の DVD を DVD-ROM ドライブに挿入してから setup.exe をクリックします。ISO イメージを仮想ドライブとしてマウントする場合は、仮想ドライブをマウントした後、その仮想ドライブ内から setup.exe を起動します。
- Windows SDK セットアップ ウィザードの指示に従います。
-
省略可 : Microsoft Visual Studio 2005 をインストールします。
-
省略可 : ダウンロード センターから、Visual Studio 2005 Extensions for .NET Framework 3.0 (英語版のみ提供されています) をインストールします。
- Windows SDK には、Microsoft Windows SDK のスタート メニューからアクセスします。スタート メニュー フォルダには、.NET Framework 3.0 のサンプルを含むドキュメントのほか、ツール、デバッグ ビルド環境、および、リリース ビルド環境へのポインタが格納されています。Windows SDK のドキュメントは、MSDN オンライン (http://msdn2.microsoft.com/ja-jp/library/default.aspx) から参照することもできます。
Windows Vista 上にインストールする場合、手順 1 は不要です。Windows Vista には、.NET Framework 3.0 が既定でインストールされています。
メモ : Visual Studio を使用して .NET Framework 3.0 アプリケーションを開発する場合は、Visual Studio 2005 Extensions for .NET Framework 3.0 をインストールする前に、Windows SDK をインストールしておく必要があります。.NET Framework 3.0 のセットアップ時に識別されたバージョンの Visual Studio を使用する必要があります。
4.3 サンプルのビルド
サンプルのビルドは、Program Files 以外の、書き込みアクセス許可のあるディレクトリで行う必要があります。詳細については、後の「サンプル」セクションを参照してください。
4.4 ファイル システムのレイアウト
次の表は、Windows SDK の既定のインストール場所を示したものです。ほとんどの内容は、この表に示したいずれかのディレクトリにインストールされます。
ディレクトリ
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内容
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\Bin
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Windows SDK のツール
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\Help
|
Windows SDK のドキュメント
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\Include
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Windows SDK のヘッダー
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\Lib
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インポート ライブラリおよび TLB ファイル
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\License
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Windows SDK のライセンス情報
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\Samples
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Windows SDK のサンプル
|
5. 既知の問題
ここでは、このバージョンで既に確認されている問題について説明します。既知の問題は、内容ごとに分類されています。
5.1 セットアップと開発全般
5.1.1 Windows SDK のディスク領域要件
DVD ISO イメージで Windows SDK の完全インストールを実行する場合、1.4 GB 以上のディスク領域が必要です。セットアップを開始する前に、インストール対象のコンピュータが、この最小ディスク領域要件を満たしていることを確認してください。最小ディスク領域要件が満たされていない場合、セットアップで致命的なエラーが発生します。
5.1.2 いくつかの SDK コンポーネントについては [プログラムの追加と削除] で個別にアンインストールする必要がある
Windows SDK では、コア コンポーネントと外部アプリケーションが、別々の MSI ファイルとしてインストールされます。すべての SDK コンポーネントを削除する場合、いくつかのアプリケーションについては、[プログラムの追加と削除] からアンインストールする必要があります。該当するコンポーネントを次に示します。
- Windows のデバッグ ツール
- Microsoft Windows Software Development Kit
- Microsoft .NET Compact Framework 2.0
- Microsoft FxCop 1.3.5
- Microsoft Document Explorer
これらのアプリケーションは、SDK とは別にインストールされている可能性があります。[プログラムの追加と削除] からアプリケーションを削除すると、そのアプリケーションに依存している他のアプリケーションは、今後、そのアプリケーションを使用できなくなります。
SDK はコンポーネント化されているため、setup.exe を再度実行し、インストールする機能を選択することをお勧めします。たとえば、[プログラムの追加と削除] で Microsoft Windows Software Development Kit を選択し、[変更] をクリックした場合、画面には、MSI ファイルとしてインストールされた内部コンテンツと外部コンテンツの一部が表示されません。
x86 開発環境のみをインストールした後で、x64 開発環境のインストールが必要になったとします。その場合、コントロール パネルの [プログラムの追加と削除] から Microsoft Windows Software Development Kit に対応する [変更] をクリックするのではなく、SDK の setup.exe を再度実行する必要があります。
5.1.3 [プログラムの追加と削除] からセットアップの [変更] または [修復] を実行するとエラーが発生する
SDK をネットワーク ドライブから標準ユーザーとしてインストールした場合、[プログラムの追加と削除] のメンテナンス画面から [変更] または [修復] 機能を実行すると、エラーが発生します。この問題を回避するには、ネットワーク ドライブから setup.exe
を再実行します。これにより、メンテナンス画面が起動され、インストールの変更または修復を行うことができます。
5.1.4 VCIntegrate を実行しても Visual Studio の include
、lib
、または bin
のパスが更新されない
VCIntegrate の実行前に、Visual Studio を少なくとも 1 回実行する必要があります。Visual Studio のインストール後、Visual Studio を実行してから、VCIntegrate を実行してください。
5.1.5 VCIntegrate を実行すると Windows Vista でエラーが発生する
Windows Vista で VCIntegtrate を実行すると、"Unable to access the required files" というエラーが表示されます。これは、VCIntegrate を実行するためには、権限を昇格する必要があるためです。権限を昇格するには、[スタート] ボタンをクリックし、[Microsoft Windows SDK]、[Visual Studio Registration] の [Windows SDK と Visual Studio 2005 の統合] を右クリックして、[管理者として実行] をクリックします。別の方法として、管理者としてビルド環境を開き、そこから VCIntegrate を実行することもできます。
5.1.6 .NET Compact Framework アプリケーションの開発には Visual Studio 2005 が必要
SDK には、.NET Compact Framework を対象とするドキュメントとサンプル コードが収録されています。ただし、.NET Compact Framework アプリケーションの実際の開発には Visual Studio 2005 が必要です。
5.1.7 x64 でビルド ツールを実行するとエラーが発生する
使用しているのが x64 ツールではなく、x86 ツールではないか、確認してください。x64 ツールは "Program Files" ディレクトリに、x86 ツールは "Program Files (x86)" ディレクトリに格納されています。
5.1.8 CMD ウィンドウから SETENV.CMD を実行するとエラーが発生する
SETENV.CMD を実行するには、コマンド拡張機能と環境変数の展開を有効にする必要があります。Windows SDK のインストール時に生成される [CMD Shell] ショートカットを使用するか、CMD の実行時に /V:ON パラメータと /E:ON パラメータを指定してください。たとえば、「CMD \V:ON \E:ON
」のように指定します。
5.1.9 一部の API では VSS のソフトウェア プロバイダ ID が必要
シャドウ コピーのストレージ管理インターフェイス (IVSSSnapshotMgmt) など、一部の API では、VSS のソフトウェア プロバイダ ID を指定しないと使用できません。
ソフトウェア プロバイダ ID を追加するには、コード内で const に続けて GUID を定義します。
// {b5946137-7b9f-4925-af80-51abd60b20d5}
static const GUID VSS_SWPRV_ProviderID =
{ 0xb5946137, 0x7b9f, 0x4925, { 0xaf, 0x80, 0x51, 0xab, 0xd6, 0x0b, 0x20, 0xd5 } };
一部の API (IVSSSnapshotMgmt インターフェイスの GetProviderMgmtInterface メソッドなど) では、ソフトウェア プロバイダの GUID が必要になります。
GUID は「Vssadmin list providers」で取得することもできます。
5.1.10 ボリューム シャドウ コピー サービスのツールやサンプルが見つからない
ボリューム シャドウ コピー サービスのツールは、bin\vsstools
(x64 版および ia64 版の場合は、それぞれ bin\x64\vsstools
と bin\ia64\vsstools
) に格納されています。また、対応するサンプルは、samples\winbase\vss
に格納されています。
5.1.11 DesiredFrameRate
を設定した場合、アニメーションの一時停止/再開が思ったように動作しない
Timeline
オブジェクトの DesiredFrameRate
に、null 参照 (Visual Basic では Nothing) 以外の値を設定した場合、一時停止と再開が正常に動作しません。
5.1.12 SelectedIndex
にアニメーションを適用した後で ListBoxItem/ComboBoxItem/TabItem をクリックすると InvalidCastException
が発生する
ListBox、ComboBox、または TabControl コンテナの SelectedIndex
プロパティにアニメーションを適用した後で、ListBoxItem、ComboBoxItem、または TabItem をクリックすると、InvalidOperationException
がスローされます。
5.1.13 HandoffBehavior.Compose
によるパフォーマンスの影響
HandoffBehavior の Compose を使用してプロパティにアニメーションを適用した場合、それまでそのプロパティに関連付けられていたクロック オブジェクトが、システム リソースを消費し続けます。これらのクロック オブジェクトが、タイミング システムによって自動的に破棄されることはありません。
HandofffBehavior.Compose
を使用して、多数のクロックを適用したことによって生じるパフォーマンスの問題を回避するには、目的の動作が完了した後で、アニメーションの適用されたプロパティから、使用されているクロックを削除する必要があります。クロックは、いくつかの方法で削除できます。
- プロパティからすべてのクロックを削除するには、アニメーション オブジェクトの
ApplyAnimationClock
メソッドまたは BeginAnimation
メソッドを使用します。アニメーションの適用対象のプロパティを第 1 パラメータとして指定し、null 参照 (Visual Basic では Nothing) を第 2 パラメータとして指定します。これにより、すべてのアニメーション クロックがプロパティから削除されます。
- 特定の
AnimationClock
を一連のクロックから削除するには、AnimationClock
の Controller
プロパティを使用して ClockController
を取得した後、ClockController
の ClockController.Remove()
メソッドを呼び出します。この処理は、通常、クロックの Completed
イベント ハンドラで行います。ClockController
で制御できるのはルート クロックだけである点に注意してください。子の Clock
の Controller
プロパティからは、null 参照 (Visual Basic では Nothing) が返されます。また、クロックが半永久的に有効となるような状況では、Completed
イベントは呼び出されません。その場合、ClockController.Remove()
を呼び出すタイミングを検討する必要があります。
この問題は、主に、有効期間が長いオブジェクトに対してアニメーションを適用した場合に起こります。オブジェクトがガベージ コレクションによって破棄されると、対応するクロックも切断され、ガベージ コレクションによって破棄されます。
5.1.14 Windows SDK を 2 回修復すると失敗する
プログラムの追加と削除で Windows SDK を修復するのが 2 回目の場合、"SDKSetup.cab が見つからない" というエラーが表示されて失敗します。この問題を回避するには、SDKSetup.exe アプリケーションを使用して SDK を修復することをお勧めします。これは、Windows SDK インストール ディレクトリの \Setup ディレクトリにあります。
5.1.15 ネットワークからインストールすると失敗する場合がある
Windows SDK に含まれている .NET Framework のリファレンス ドキュメントのサイズが大きいため、Windows SDK をネットワーク経由でインストールしようとすると、失敗する場合があります。.NET Framework のドキュメントが必要ない場合は、Windows SDK セットアップで .NET Framework のドキュメントを選択しないでください。.NET Framework のドキュメントが必要な場合は、以下の方法でインストールしてください。
- ISO イメージから DVD を作成する。
- ISO イメージをローカル コンピュータにマウントする。
- Windows SDK セットアップを実行する前に、ISO イメージ ファイルのコンテンツをローカル コンピュータにコピーする。
5.2 ビルド環境
次のセクションでは、コンパイラに関する既知の問題とその回避策、および、Windows SDK に収録されているヘッダーとライブラリに関する既知の問題について説明します。
5.2.1 ヘッダーとライブラリ : Windows SDK と Visual Studio 2005 を使った Win32 C++ アプリケーションの開発
Windows SDK のヘッダー、ライブラリ、およびツールを Visual Studio 2005 で利用するためには、SDK に同梱されている Visual Studio 登録ツールを最初に実行しておく必要があります。Visual Studio 登録ツールを Windows Vista コンピュータで実行する場合は、システム特権を持つ管理者アカウントで実行する必要があります。このツールを Windows Vista コンピュータで実行する場合は、ユーザー アカウントごとに実行する必要があります。
Visual Studio 登録ツールには、次の手順でアクセスできます。
Start --> All Programs --> Microsoft Windows SDK --> Visual Studio Registration-->
Register Windows SDK Directories with Visual Studio 2005.
5.2.2 コンパイラ : このバージョンの Windows SDK では J# コンパイラは利用できない
適切なビルド環境がないため、Windows SDK を使用して、J# のサンプルをビルドすることはできません。
回避策はありません。このバージョンの Windows SDK では、J# アプリケーションのビルドはサポートされません。
5.2.3 コンパイラ : カーネル デバッガを有効にして Windows Presentation Foundation (WPF) アプリケーションをデバッグするとエラーが発生する
WPF アプリケーションをデバッグすると、次のエラー メッセージが表示されます。
"Debugging is not possible because a kernel debugger is enabled on the system"
このメッセージは、デバッグ モードで起動したマネージ コードを、Windows ® NT、Windows ® 2000、または Windows XP が実行されているシステム上でデバッグしているときに表示されます。
5.2.4 Microsoft .NET Framework SDK 2.0 への依存を示すエラー メッセージが Msbuild から報告される
Windows SDK では、
HKLM\Software\Microsoft\.NETFramework\sdkInstallRootv2.0
レジストリ キーの値に、Windows SDK のインストール ルート ディレクトリを示す文字列値は設定されません。しかし、一部の MSBuild タスクは、このレジストリ キーが設定されていることを前提に実行されます。既に .NET Framework SDK 2.0 または Visual Studio 2005 がインストールされ、このキーが設定されている場合、問題は発生しません。ただし、.NET Framework SDK または Visual Studio 2005 をインストールせずに、Windows SDK だけをインストールした場合、このキーに依存する MSBuild タスクを実行すると、エラー メッセージが表示されることがあります。
この問題を回避するには、このキーの値に、Windows SDK のインストール ルート ディレクトリを表す文字列を設定します。既定のディレクトリは、C:\Program Files\Microsoft SDKs\Windows\v6.0
です。
また、AL.exe
を使用する場合は、ALToolPath
パラメータを設定して、MSBuild
に渡す必要があります。既定のインストール場所をそのまま使用している場合は、次のコマンドを使用します。
msbuild /p:ALToolPath="C:\Program Files\Microsoft SDKs\Windows\v6.0\Bin"
5.2.5 DirectX を使ったファイルをビルドするとエラーが発生する
一部のヘッダー ファイル (d3dtypes.h、d3drmdef.h、d3d.h など) は、DirectX SDK でインストールされるファイルに依存しています。これらのファイルをビルドするには、
DirectX SDK をインストールする必要があります。
5.2.6 x64 ビルド環境の環境変数が 64 ビット .Net Framework ディレクトリに設定されていない
x64 ビルド環境の環境変数は、64 ビットの .Net Framework ディレクトリには設定されていません。修正するには、
Bin\SetEnv.Cmd
を開き、204 行目を探します。
SET FxTools=%windir%\Microsoft.NET\Framework\v2.0.50727
これを次のように変更します。
SET FxTools=%windir%\Microsoft.NET\Framework64\v2.0.50727
この操作を実行するには管理者権限が必要です。この方法で、SetEnv.cmd
に /x86 パラメータを指定して実行した場合、ビルド環境には x86 の .Net Framework が使用されます。それ以外の場合は、x64 .Net Framework が使用されます。
5.3 ドキュメント
5.3.1 Windows SDK のドキュメント ビューアから [カテゴリから検索] の記事が利用できない
[カテゴリから検索] の機能は、将来のリリースで廃止される可能性があります。
この問題を回避することはできません。
5.3.2 WPF リファレンス ページ内の言語フィルタ オプションで、必要な構文ブロックが除外される
一部のケースではありますが、サンプルを正常にビルドして実行するには、XAML と C# コード (または VB コード) の両方が必要になる場合があります。C#、VB、XAML のいずれかのフィルタを単独で適用すると、必要な構文がページから除外されてしまいます。この仕様は、将来のリリースで修正される予定です。
5.4 SDK ツール
ここでは、Windows SDK ツールの既知の問題と、その回避策について説明します。
5.4.2 TAPI ブラウザ (Tb3x.Exe) は廃止され、Windows SDK から削除されている
Tb3x.exe は廃止され、Windows SDK から削除されました。この問題を回避することはできません。
5.4.3 Windows SDK にアプリケーションの検証ツールが含まれていない
Windows SDK にアプリケーションの検証ツールは収録されていません。このツールは、Windows Application Compatibility Toolkit の一部として出荷されます。
ダウンロード センターからWindows Application Compatibility Toolkitをダウンロードしてください。
5.4.5 別のエンティティによって変更されると、構成ファイルが構成エディタ ツール (SvcConfigEditor.exe) に再度読み込まれる
SvcConfigEditor.exe を使って構成ファイルを編集しているとき、他のプロセスまたはユーザーが同じファイルにアクセスすると、そのファイルが自動的に再度読み込まれます。たとえば、ウイルス対策ソフトウェアによって構成ファイルがスキャンされた場合などにこの問題が発生します。再読み込みが発生すると、それまで構成ファイルに対して行った変更のうち、まだ保存されていない部分がすべて失われてしまいます。
SvcConfigEditor.exe の使用中は、他のプロセスが同じファイルにアクセスしないように注意する必要があります。
5.4.5 構成エディタ ツール (SvcConfigEditor.exe) を使用して localIssuer アドレスを削除すると、アプリケーション例外が発生する場合がある
WCF のエンドポイント動作を定義するセクションの clientCredential には、localIssuer という要素があります。SvcConfigEditor.exe を使用して、この要素のアドレス値を削除すると、無効な構成ファイルが生成され、アプリケーションで例外がスローされます。これは、localIssuer の値が空の文字列である場合、SvcConfigEditor.exe がそれを予期しない値と見なし、実際には localIssuer が削除されないために発生します。
この問題を回避するには、メモ帳などのテキスト エディタを使って localIssuer 要素を手動で削除します。
5.4.6 TraceViewer ツール (SvcTraceViewer.exe) でアラビア語の文字が正しく表示されない
SvcTraceViewer.exe の XML ビューでは、トレースにアラビア語の文字が含まれていると、文字方向が逆に表示される場合があります。
この問題を回避するには、書式付きビューを使用します。これにより、トレースが適切な文字方向で表示されます。また、テキストを XML ビューでコピーし、適切な文字方向で表示することのできる他のエディタに貼り付けることによって対処することもできます。
5.4.7 サービス モデル メタデータ ユーティリティ ツール (SvcUtil.exe) のコード生成に対応した言語
マネージ コード プロバイダのある言語であれば、Svcutil.exe により、Web サービス プロキシとデータ型のコードをメタデータから生成することができます。SvcUtil.exe は、C#、Visual Basic、C++ の各マネージ コード プロバイダでテストされています。その他のコード プロバイダではテストされていないため、コンパイルできないコードが生成されたり、コンパイルできても使用できないコードが生成される場合があります。
5.4.8 サービス モデル メタデータ ユーティリティ ツール (SvcUtil.exe) で特定のエンドポイントから WSDL をインポートすると InvalidChannelBindingException がスローされる
WCF では、ReliableSession の Binding 要素の InactivityTimeout プロパティまたは AcknowledgementInterval プロパティを TimeSpan.MaxValue に設定できますが、WCF では、この設定のエンドポイントによって生成された WSDL を利用することができません。したがって、インポートは失敗し、SvcUtil.exe から InvalidChannelBindingException がスローされます。
この問題を回避するには、WSDL をダウンロードした後、手動で TimeSpan.MaxValue を 2147483647 (Int32.MaxValue) に変更します。次に、生成された構成ファイルの inactivityTimeout 属性または acknowledgementInterval 属性を "24.20:31:23.6470000" から "Infinite" に変更します。
5.4.9 サービス モデル メタデータ ユーティリティ ツール (SvcUtil.exe) を使って生成されたマネージ C++ コードがコンパイルできない
SvcUtil.exe ツールを使用すると、Web サービス プロキシおよびデータ型のコードをメタデータから生成できます。しかし、SvcUtil.exe ツールで生成されたマネージ C++ コードはコンパイルできない場合があります。その原因は、Visual Studio 2005 および .NET Framework 2.0 SDK の C++ コード プロバイダにあることがわかっています。C++ コード プロバイダの問題は、Visual Studio 2005 の将来のリリースで解決される予定です。
5.4.10 サービス モデル メタデータ ユーティリティ ツール (SvcUtil.exe) のコード生成に対応した言語
マネージ コード プロバイダのある言語であれば、Svcutil.exe により、Web サービス プロキシとデータ型のコードをメタデータから生成することができます。Svcutil は、C#、VB、C++ の各マネージ コード プロバイダでテストされています。その他のコード プロバイダではテストされていないため、コンパイルできないコードが生成されたり、コンパイルできても使用できないコードが生成される場合があります。
5.4.11 サービス モデル メタデータ ユーティリティ ツール (SvcUtil.exe) で、実行中のサービスからデータ コントラクトを生成できない
svcutil.exe のヘルプ出力の最後に紹介されている例には、次のように、/dataContractOnly (/dconly) オプションを指定することによって、実行中のサービスからデータ コントラクトを生成できることが示されています。
svcutil /dconly http://service/metadataEndpoint
- Generate Data Contract types from a running service or online metadata documents.
このようにオプションを指定しても、実際にはうまく行きません。/dconly オプションは、ローカルのメタデータ ファイルからしかデータ コントラクトを生成できません。
5.4.12 MSBuild を Windows SDK のビルド環境から使用した場合でも、Visual Studio に付属のビルド ツール (VCBuild など) が使用されてしまう
MSBuild は、Visual Studio がインストールされていた場合、Visual Studio に付属のツールを使用するようにハード コーディングされています。このツールは最新のバージョンであるとは限りません。Windows SDK によってインストールされた最新のツールを使用するためには、Windows SDK のインストール ディレクトリ (既定では、C:\Program Files\Microsoft SDKs\Windows\v6.0 ) の Bin ディレクトリに格納されたツールを使用します。
5.4.15 デコードされない WCF トレースが Windows Vista に表示される
Windows Vista には、MOF 登録ではなく、マニフェストを使用する ETW プロバイダが一部存在します。このように、WMI カタログにトレース スキーマが存在しないプロバイダの場合、現在のバージョン SvcTraceViewer.exe では、トレース出力をデコードできません。
CIM スキーマの存在しない、Windows Vista に固有のバイナリ トレースをデコードするには、Windows Vista に付属のコマンド ライン ツール TraceRpt.exe を使用してください。
5.5 サンプル
ここでは、Windows SDK のサンプルに確認されている既知の問題と、その回避策について説明します。
メモ : .NET Framework 3.0 のサンプルの中には、なんらかの依存関係が存在するものや、セットアップ要件が伴うものがあります。XXSamples.zip ファイルに収録されているサンプルが正常に機能しない場合は、まず、インストラクション ドキュメントで、そのサンプルに該当するページを確認してください。
5.5.1 サンプル コードは、サンプル ディレクトリ以外のディレクトリからビルドする必要がある
サンプルのビルドは、Program Files 以外の、書き込みアクセス許可のあるディレクトリで行う必要があります。コマンド ラインからのビルド手順は次のとおりです。
- サンプルを Program Files 以外の作業フォルダにコピーします。Program Files 以外のフォルダにコピーすることにより、SDK でインストールされたサンプルをそのままの状態で維持できるほか、Program Files 下のファイルやディレクトリへの書き込み時に生じる問題を防ぐことができます。
- CMD シェルまたは PowerShell のコマンド プロンプトを開きます。
-
次のようにして、コマンド ラインからサンプルをビルドします。
-
メイクファイルをビルドするには、「nmake.
」と入力します。
-
.csproj ファイルをビルドするには、「msbuild mysample.csproj.
」と入力します。
-
.vbproj ファイルをビルドするには、「msbuild mysample.vbproj.
」と入力します。
-
.vcproj をビルドするには、「vcbuild mysample.vcproj.
」と入力します。
5.5.2 Visual C++ 2005 プロジェクト ファイル形式で提供される一部の C++ サンプルが X64 用に構成されていない
Visual C++ 2005 プロジェクト ファイル形式で提供される一部のサンプルには、X64 用のビルド構成が割り当てられていません。この問題を回避するには、Visual C++ 2005 でサンプルを読み込み、Project | Properties
の Configuration Manager
を更新します。また、一部の CPU アーキテクチャのライブラリをインストールしなかった場合、Visual C++ 2005 プロジェクト ファイル形式で提供されるサンプルが、そのプロジェクト ファイルのすべての構成について、ビルドできない可能性があります (リンク エラー"致命的なエラー LNK1181: 入力ファイルを開けません。" が発生する)。たとえば、サンプルに x86 構成が割り当てられているにもかかわらず、x86 ライブラリがインストールされていなかった場合 (SDK を X64 コンピュータにインストールする場合の既定のインストール設定)、サンプルの x86 構成でビルド エラーが発生します。
5.5.3 .NET Framework 3.0 サンプルの場所がわからない
.NET Framework 3.0 のデモ サンプルは、SDK ドキュメントの中で個別に紹介されています。サンプルごとに解説ページが用意され、個々のサンプル ページからソース ファイルを参照したり、そのサンプルに必要なすべてのファイルを特定の場所にダウンロードしたりできます。.NET Framework 3.0 のサンプルには、%MSSDK%\Samples に格納されている XXSample.zip ファイルを直接開くことによって、一括してアクセスできます。
5.5.4 アプリケーションをビルドするには、SDK だけでなく、ATL または MFC が必要
次のサンプルには、Visual Studio 2005 に付属する ATL ヘッダーまたは MFC ヘッダーが使用されるため、Visual Studio 2005 がないとビルドできません。
SDK には、ATL/MFC のヘッダー、ライブラリ、ランタイムは付属していません。ただし、Visual C++ 2005 (Express Edition) がシステムにインストールされている場合は、SDK と ATL/MFC を使ってビルドできます。
1. SDK のコマンド ウィンドウを開きます。
2. 「cd %MSSDK%\Setup .
」と入力します。
3. VCIntegrate.exe .
を実行します。
4. これで、コマンド ウィンドウに、SDK を活用したアプリケーションをビルドするための適切な環境設定が割り当てられます。
メモ : ATL または MFC のサポートを無効にしたい場合は、VCIntegrate /u
を実行すると、変更内容が取り消され、ATL または MFC をサポートしない元のコマンド ウィンドウに戻ります。
Visual Studio 2005 に付属の ATL ヘッダーまたは MFC ヘッダーが必要になるサンプルは、次のとおりです。
- \com\administration\explore.vc
- \multimedia\audio\aecmicarray
- \multimedia\audio\multichan\
- \multimedia\gameux
- \multimedia\gdi\icm\devicemodelplugin
- \multimedia\gdi\icm\gamutmapmodelplugin
- \multimedia\wia\getimage
- \multimedia\windowsmediaservices9\authentication
- \multimedia\windowsmediaservices9\cacheproxy\cplusplus
- \multimedia\windowsmediaservices9\datasource
- \multimedia\windowsmediaservices9\eventnotification
- \multimedia\windowsmediaservices9\playlist
- \multimedia\wpd\wpdapisample
- \netds\adsi\samples\activedir\propsheethost\
- \netds\adsi\samples\dsui\scpext\scpcmenu\
- \netds\adsi\samples\dsui\scpext\scpproppage\
- \netds\adsi\samples\dsui\scpext\scpwizard\
- \netds\adsi\samples\dsui\userext\userproppage\
- \netds\adsi\samples\dsui\userext\userwizard\
- \netds\adsi\samples\general\adqi\
- \netds\adsi\samples\general\adserror\
- \netds\adsi\samples\general\adsidump\
- \netds\eap\eaphost
- \netds\fax\devicesetting\
- \netds\fax\faxaccount\
- \netds\fax\faxjoboperations\
- \netds\fax\faxreassign\
- \netds\fax\faxsecurity\
- \netds\fax\foldersenum\
- \netds\fax\outboundrouting\
- \netds\fax\routingextension\
- \netds\fax\sendfax\
- \netds\fax\serverconfig\
- \netds\messagequeuing\c_draw
- \netds\messagequeuing\imp_draw\
- \netds\messagequeuing\mqapitst
- \netds\messagequeuing\mqapitst\
- \netds\messagequeuing\mqf_draw
- \netds\messagequeuing\mqpers\
- \netds\nap\sdkqec
- \netds\nap\shv
- \netds\netmon\experts\blrplate\
- \netds\ras\customdial\
- \netds\ras\phoneentry\
- \netds\rras\eap\
- \netds\rtc\client\cpp\rtcincoming\
- \netds\rtc\client\cpp\rtcoutgoing\
- \netds\rtc\client\cpp\rtcsample\
- \netds\tapi\tapi3\cpp\msp\samplemsp\
- \netds\tapi\tapi3\cpp\pluggable\
- \netds\upnp\dco_dimmerservice\
- \netds\upnp\genericucp\cpp\
- \netds\upnp\registerdevice\
- \netds\wlan\autoconfig
- \security\authorization\azman\azmigrate
- \security\capicom\cpp\isapicertpolicy
- \security\certservices\exit\c++\windows.net\
- \security\certservices\exit\c++\windows2000\
- \security\certservices\policy\c++\windows.net\
- \security\certservices\policy\c++\windows2000\
- \security\credentialprovider
- \tabletPC\advreco\cpp
- \tabletPC\basicinkanalysis\cpp
- \tabletPC\tpcinfo\cpp
- \web\bits\bits_ie\
- \web\bits\upload\
- \web\iis\components\cpp\intermediate
- \web\iis\components\cpp\simple\
- \web\iis\rsca
- \web\networking\asyncdemo\
- \winbase\cluster\win2003\clipbookserver\clipbook serverex\
- \winbase\cluster\win2003\filesharesample\file share sampleex\
- \winbase\rdc
- \winbase\storage\optical\imapi2sample
- \winbase\vss\vshadow
- \winbase\vss\vsssampleprovider
- \winbase\winsat\initiateassessment\cpp
- \winbase\wtsapi\wtsapi\
- \winui\globaldev\cssamp\
- \winui\globaldev\globaldev\
- \winui\muisampleapp
- \winui\pictures\acquisitionplugin
- \winui\pictures\pictureacquisition
- \winui\pictures\pictureacquisitionplugin
- \winui\shell\columnprovider\
- \winui\shell\shelliconoverlay\
- \winui\sideshow\pictures\
- \winui\sideshow\tasks\
- \winui\tsfapp\
- \winui\tsfcompart\
5.5.5 Netds/ピア ツー ピアに関する一部のサンプルは、管理者特権以外で実行する必要がある
次のサンプルは、管理者特権では実行できません。
- Contacts
- Invitation
- People Near Me
これらのアプリケーションについては、管理者特権を使わずに実行する必要があります。
5.5.6 Visual Studio 2005 のプロジェクト ファイルを変更する必要がある
次の .NET Framework 3.0 サンプルのプロジェクト ファイルを Visual Studio 2005 でビルドするには、あらかじめ、Win32 デバッグ構成を選択しておく必要があります。それ以外の構成では正しくビルドできません。
- BEREncoding
- Dsml_BatchRequest
- Dsml_Exceptions
- Dsml_PagedSearch
- Dsml_ReadRootDSE
- Dsml_SendRequest
- Ldap_AsyncSend
- Ldap_Exceptions
- Ldap_PagedSearch
- Ldap_PrintDomain
- Ldap_ReadRootDSE
- Ldap_Referral
- Ldap_SendRequest
5.5.7 SchemaReader サンプルには Windows Media Player 11 が必要
Windows Media Player SchemaReader サンプルを利用するには、Windows Media Player 11 がインストールされている必要があります。
5.5.8 MMC 3.0 サンプルには MMC 3.0 が必要
Windows SDK を x86 の Windows Server 2003 SP1 コンピュータにインストールした場合、MMC 3.0 サンプルをコンパイルすることができません。この問題を回避するには、MMC 3.0 コンポーネントをインストールする必要があります。
5.5.9 TabletPCSetupSample を MSBuild (msbuild.exe) でビルドしようとするとエラーが発生する
MSBuild は、でセットアップ プロジェクトがサポートされません。TabletPCSetupSample をビルドするには Visual Studio が必要です。
5.5.10 セキュリティ証明書サービスの Ocspsample が Windows Vista でビルドできない
この問題を回避することはできません。
5.5.11 追加のビルド手順が必要な Windows Media 9 サンプル
次のサンプルでは、追加のビルド手順が必要となります。
- \Samples\Multimedia\WindowsMediaServices9\Logging
- \Samples\Multimedia\WindowsMediaServices9\CacheProxy\csharp
Logging サンプルおよび CacheProxy サンプルをビルドするには、次の手順に従います。
- 各サンプルの .sln ファイルを Visual Studio 2005 に読み込み、プロジェクトをアップグレードするための準備を整えます。
- microsoft.windowsmediaservices.dll への参照を追加します。まず、[プロジェクト] メニューの [参照の追加] をクリックします。[参照] で、SDK の include ディレクトリに移動し、microsoft.windowsmediaservices.dll を選択し、[OK] をクリックします。
- ソリューションをビルドします。
5.5.12 Directshow Baseclasses に依存する TAPI サンプル
次の TAPI サンプルは、DirectShow BaseClasses (SDK の Sample ディレクトリ) に依存しています。サンプル ディレクトリが既定の場所にインストールされていない場合は、メイクファイルにその場所を反映する必要があります。
- \netds\tapi\tapi3\cpp\pluggable
- \netds\tapi\tapi3\cpp\tapirecv
- \netds\tapi\tapi3\cpp\tapisend
5.5.13 3d9exsample サンプルをビルドするには DirectX SDK が必要
multimedia\direct3d\d3d9exsample サンプルをビルドするには、
DirectX SDK をインストールし、INCLUDE と LIB の環境変数を更新する必要があります。SDK のコマンド プロンプトから、DirectX SDK の include ディレクトリを INCLUDE 環境変数に追加してください。同様に、SDK のコマンド プロンプトから、DirectX SDK の library ディレクトリを LIB 環境に追加します。これにより、提供されたメイクファイルを使ってサンプルをビルドできるようになります。
5.5.14 管理者特権でビルドする必要のあるサンプル
次のサンプルを Windows Vista 上でビルドするには、管理者特権が必要です。
- multimedia\windowsmediaservices9\authentication
- multimedia\windowsmediaservices9\authorization
- multimedia\windowsmediaservices9\eventnotification
- multimedia\windowsmediaservices9\cacheproxy\cplusplus
- multimedia\windowsmediaservices9\datasource
- multimedia\windowsmediaservices9\playlist
- web\iis\components\cpp\intermediate
- winbase\rdc
5.5.15 Windows Data Access Components のドキュメントに、このバージョンの Windows SDK には収録されていないサンプルの記述が存在する
この問題を回避することはできません。
5.5.16 vsssampleprovider をリリース構成でビルドするには、まず、デバッグ構成でビルドしておく必要がある
Samples\winbase\vss\vsssampleprovider
に格納されているサンプルをリリース構成でビルドしようとすると、EventLogMsg.h ファイルのビルドに失敗し、コンパイルが正常に完了しません。一方、デバッグ構成では、このファイルをビルドできます。
この問題を回避するには、まず、デバッグ構成でビルドしてから、リリース構成でビルドするようにします。これにより、EventLogsMsg.h ファイルが生成され、その後、リリース構成でビルドすると、このファイルを使って正常にビルドが実行されます。
5.5.17 Samples\WPFSamples\MigrationInterop\Win32HostingWPFPage に格納されている Win32HostingWPFPage サンプルがビルドできない
Win32HostingWPFPage サンプルを、SDK ビルド環境の MSBuild を使ってビルドしようとするとエラーが発生します。この問題を回避することはできません。
5.5.18 Samples\wpfsamples\Intro\QuickStart4\CSharp\
に格納されている Quickstart4 サンプルがビルドできない
Quickstart4 サンプルを、SDK ビルド環境の MSBuild を使ってビルドしようとするとエラーが発生します。この問題を回避することはできません。
5.5.19 サンプル \wpfsamples\GlobalizationLocalization\GlobalizationHomepage\MicrosoftSaudiArabiaHomepage.csproj
がビルドできない
Samples\wpfsamples\GlobalizationLocalization\GlobalizationHomepage\
内のサンプルは無視してください。正常動作版のサンプルは、Samples\wpfsamples\GlobalizationLocalization\GlobalizationHomepage\XAML\
フォルダに格納されています。
5.5.20 Capicom サンプルがビルドできない
次のサンプルはビルドできません。
- Samples\Security\capicom\c_sharp\chainsh
- Samples\Security\capicom\c_sharp\storesh
- Samples\Security\capicom\c_sharp\xmldsig
- Samples\Security\capicom\vbs\Cversion.vbs
これらのサンプルをビルドするには、Bin ディレクトリの capicom.dll を登録する必要があります。登録は、Bin ディレクトリの SignTool (signtool.exe) を実行して暗黙的に行うことも、regsvr32.exe を使って明示的に行うこともできます。
5.5.21 一部の x509 サンプルが見つからない
一部の x509 サンプルは、Security\X509 Certificate Enrollment
にインストールされます。
5.5.22 Windows Media Player オンライン ストア プラグイン ウィザードが見つからない
Windows Media Player のオンライン ストア プラグイン ウィザードは手動でインストールする必要があります。
Windows Media Player SDK ドキュメントに記載されているように、Visual Studio 登録ユーティリティでは、Windows Media Player オンライン ストア プラグイン ウィザードはインストールされません。
プラグイン ウィザードを手動でインストールするための手順については、MSDN ライブラリで Windows Media Player 11 SDK の Readme を参照してください。
5.5.23 Tablet PC RecoDLL サンプルが自動登録されない
Tablet PC RecoDLL サンプルには、古いリソース ファイル (recodll.rc
) が含まれています。そのため、サンプル DLL をビルドしても自動的には登録されません。この問題は、将来のリリースで修正される予定です。
サンプルを適切に使用するには、MSDN のダウンロード センターから Tablet PC RecoDLL サンプル用の最新の recodll.c ソース ファイルをダウンロードする必要があります。このファイルをコンピュータに保存し、アプリケーションをダブルクリックすると、インストールが開始します。recodll.rc および RecoDll.vcproj を Tablet PC RecoDLL サンプル ソース フォルダに保存します。既存のファイルは上書きしてください。既定のフォルダは、%destination drive%:\Program Files\Microsoft SDKs\Windows\v6.0\Samples\TabletPC\RecoDLL\CPP.
です。
5.5.24 Visual Studio で Samples\SysMgmt\WMI\VC\Decoupled
をビルドできない
Visual Studio を使用して
Samples\SysMgmt\WMI\VC\Decoupled
をビルドするには、次の手順に従います。
Samples\SysMgmt\WMI\VC\Decoupled
の内容を削除します。- 次のフォルダを探します。
Samples\SysMgmt\WMI\VC\Event_Consumer
Samples\SysMgmt\WMI\VC\Event_Provider
Samples\SysMgmt\WMI\VC\Instance_Provider
これらのフォルダを Samples\SysMgmt\WMI\VC\Decoupled
に移動します。 - ヘルプ ドキュメントの指示に従い、これらのサンプルを
Samples\SysMgmt\WMI\VC\Decoupled
で個別にビルドおよび実行します。
5.5.25 Vista で NAP サンプル コードを実行できない
NAP サンプル コードを Vista で使用するには修正が必要です。次のように修正しないと、ビルドできても正常に機能しません。
変更 1:
ファイル : \NetDS\NAP\SHA\EXE\Callback.cpp
行 : 368
修正前 :
value.vendorSpecificVal.vendorId = MicrosoftVendorId;
修正後 :
value.vendorSpecificVal.vendorId = QuarSampleSystemHealthId;
変更 2:
ファイル : \NetDS\NAP\SHV\SampleShv.cpp
行 : 348
修正前 :
goto Cleanup;
修正後 :
[removed]
変更 3:
ファイル : \NetDS\NAP\SHV\SampleShv.cpp
行 : 514
修正前 :
(pAttrValue->vendorSpecificVal.vendorId == MicrosoftVendorId) &&
修正後 :
(pAttrValue->vendorSpecificVal.vendorId == QuarSampleSystemHealthId) &&
変更 4:
ファイル : \NetDS\NAP\SHV\SampleShv.cpp
行 : 524
修正前 :
(pAttrValue->vendorSpecificVal.vendorId == MicrosoftVendorId) &&
修正後 :
(pAttrValue->vendorSpecificVal.vendorId == QuarSampleSystemHealthId) &&
5.5.26 Windows PowerShell サンプルに関連したスキーマ ファイルがない
PowerShell サンプルのスキーマ ファイルは、SysMgmt\WindowsPowerShell\Schemas
に格納されています。
5.5.27 WCF サンプルのセットアップ バッチ ファイルが IIS7 で動作しない
WCF サンプル セットアップ スクリプト (Setupvroot.bat) を Windows Vista で使用するには、インターネット インフォメーション サービス (IIS) 6.0 との互換性が確保されている必要があります。SDK に記載されている手動セットアップ手順に従うか、次の手順に従って IIS 6.0 との互換性を確保してください。
- [スタート] ボタンをクリックして [コントロール パネル] を選択します。
- [コントロール パネル] ダイアログの [プログラム] を選択します。
- [Windows の機能の有効化または無効化] を選択します。
- [ユーザー アカウント制御] ダイアログが表示されます。[続行] をクリックします。
- [Windows の機能] ダイアログが表示されます。[Internet Information Services] を展開します。
- [World Wide Web サービス] を展開します。
- [アプリケーション開発機能] を展開します。
- 次の項目が選択されていることを確認します。
- .NET 拡張機能
- ASP.NET
- ISAPI 拡張機能
- ISAPI フィルタ
- [Web 管理ツール] を展開し、[IIS 管理コンソール] を選択します。
- [IIS 6 と互換性のある管理] を展開し、[IIS 6 スクリプト ツール] を選択します (他のオプションは自動的に選択されます)。
- [OK] をクリックします。
6. Windows SDK 製品サポート
Windows SDK は、なんら保証のない "現状有姿" のまま提供されます。テクニカル サポートについては、複数のオプションがあります。
6.1 開発者向けのプロフェッショナル サポート
開発者向けプロフェッショナル サポートは、Microsoft の製品とテクノロジを使ったソフトウェア ソリューションを作成する開発者を対象に、Microsoft サポート担当者によるインシデント ベースでのサポートと、豊富な情報サービスを提供するものです。
開発者向けプロフェッショナル サポートの詳細、または、プロフェッショナル サポート インシデントの購入については、下記マイクロソフト サポート契約センターまでお問い合わせください。プロフェッショナル サポートならびに利用可能なサポート オプションに関する詳細は、マイクロソフト サポート オンラインをご覧ください。
マイクロソフト サポート 契約センター
TEL: 0120-17-0196 / FAX: 03-5388-8253
営業時間 : 9:30 - 12:00 / 13:00 - 19:00 (土日祝日、弊社指定休業日を除く)
6.2 MSDN オンライン
MSDN オンライン サポートでは、開発者サポートの記事検索、サポート インシデントの送信、技術情報と製品情報、サポートの紹介、サービス パック、ダウンロード、ウェブキャスト、MSDN オンライン メンバ コミュニティなどのサービスを提供しています。
7. フィードバック
皆様からのフィードバックをお待ちしております。ご意見やご提案を
Windows Vista Newsgroups (英語) までお寄せいただければ幸いです。
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